生産者「エクアドル・インタグ地区コーヒー生産者組合AACRI」について

標高1800メートル級の山々が連なるエクアドル・コタカチ郡インタグ地方。
ここは雲霧林と呼ばれる深い森がひろがっており、雨量2000〜2700ミリ、 気温20〜25度と良質なコーヒー生産に適した環境にあります。
この森では【アグロ・フォレストリー(森林栽培)】に取り組むことによって、 生態系と調和したコーヒー栽培が行われています。

実はこのインタグでは森を切りひらく鉱山開発プロジェクトがすすんでいました。 鉱山開発は一時的に現金収入をもたらしますが、一度掘ってしまえば山は削られ川は汚れてしまい二度と豊かな森に戻すことはできません。そこでその栽培方法として進められてきたのが森を切り開かずにコーヒーを生産するアグロ・フォレストリーという代替案でした。

アグロ・フォレストリーとは森を切り開いて農地にするのではなく、森を切り開かずにコーヒーやバナナ、アボガド、パパイヤなど数十種類の植物を農薬や化学肥料にも頼らず一緒に育てる栽培方法です。 背の高い木の陰にコーヒーの木を植えていくこと(日陰栽培)で自然と枯れ落ちた葉などが肥料となり高品質なコーヒー豆を育てます。

1998年にインタグ有機コーヒー生産者組合"AACRI(アークリ)"が設立され、コーヒー生産者の支援や教育、豆の販売・管理、植林などを行っています。 AACRIには現在320名の会員と8名のスタッフが自然の力を生かした方法でコーヒー栽培に取組んでいます。