ケニアの団体で、家庭に安全な飲み水をひくためにイタリア政府の支援を受けて設立した灌漑プロジェクト「ングル・ガキルエ・ウォータープロジェクト」(NGWP)がそもそもの始まり。1991年には、地元農家にかかる経済的制約の緩和や、灌漑づくりと点検のコストを軽減させる目的で、フルーツのジャムやハーブティーを手作りして販売するメル・ハーブプロジェクトがスタートしました。
フルーツやハーブを栽培し、ジャムやハーブティーに加工して販売しています。 メルハーブに加盟したことで、計画的に収入が得られるようになり、子供を学校に通わせることができるようになったという生産者の声も上がっています。
農場では約430世帯、工房では約100人が働き、80%が女性です。環境に対する意識が高く、236軒の農家のうち、66%が日本やイギリスの有機認証を取得しており、残りの34%も有機栽培への転換中です。 メル・ハーブの灌漑システムは電気や機械を使わず、土地の高低差と水圧だけで動くエコロジカルなものです。灌漑システムを中心に農園と工房からなるコミュニティを形成しています。水の供給は水道管のような4本の地下水路で分けられ、供給回数と曜日が決まっています。供給した水を各家庭やエリアで貯水するためのタンクを配布していますが、まだまだタンクのコストが高く、供給を待っている農家が多くあるそうです。